週末は、一ヶ月ぶりに彼と会うことになっている。クリスマスを共にしよう・・・なーんて。でも、多分、家族以外にクリスマスを過ごしたことのない人だと思うので、クリスマスに何を感じ、何を期待しているのか、さっぱりわからない。ここ数週間で、彼の無知さも実感しているので、余計に読めない。多分、これから先、彼が私に行うことの半分はイメージなんだろうな・・・って思う。恋人と過ごすことに対するイメージ。感覚とか、経験的な何かではなく、あくまでもイメージ。ある意味、仮想世界を現実にするって言うのかな?・・・そんな気がする。でも、非現実に酔うタイプでもないので、なんとなーくこんな感じ?見たいなところで抑えておく感じ。はじめは誰でも模倣から入り、学習していくのだから仕方ないけれど、道は果てしなく遠い気がする。今のうちから体力温存しておかないと、私が持たないだろうな・・・。
私は、これまでの彼の30年の人生で、一度も恋愛をしてこなかったというのが信じられない。もちろん、ちょっといいな~ぐらいの思いを持ったことぐらいはあったのかもしれないけれど、そこから一歩も踏み出すことなく30歳を迎えているだなんて・・・って、そんな人、いるの?って思っちゃう。私なんて、初恋は小学校低学年だし、小学校のときは5年間ぐらい、好きな男の子にチョコレート渡して、ホワイトデーのお返しとかもらってウキウキしてたし、中学校の頃も、付き合ってる?男の子と一緒に帰ったり、週末は手をつないでデートしたりして過ごすことが私にとってごく自然の生活だった。中学生といえども、男の子もそれなりにやさしかったし、楽しませてくれたと思う。どんなに奥手な男の子でも、高校・大学に進むにつれ、それなりに女性に興味を持ったり、彼女を連れて歩いたりして、恋愛を経験するものだと信じて疑わなかった。
だから、前に書いたMr.官僚くんに会ったときは驚いた。今まで26年間、誰とも付き合ったことがなく、告白したこともなんて、すごくびっくりした。でも、それは単なる伏線に過ぎなくて、今目の前にいる彼も似たようなものだということにようやく気がついてきた。恋愛体質という言葉があるとすれば、彼は間違いなく非恋愛体質なんだろうな・・・と思う。そして、彼はどこというわけではないけれど、個性的な人だと思う。少なくとも、イレギュラーでマイナーだ。見た目的にはポピュラーではあるけれど、中身はマイナーだと思う。少なくともフツーだとは感じられない。統計学の正規分布を用いて言うならば、有意差1%って感じ。その1%の枠内のマイナーな彼がおそらく始めて告白したのが「私」なんだと思う。マイナー×非恋愛体質・・・。これはすごい掛け算、もしくは乗算ですよ。自分がすごく狭いところにキューッと入っていくのを感じる。
私は昔から、その、勉強ができない人とか、ちょっと鈍くさい人にやたら好かれる傾向があって、面倒見がいいので、先生も私をそういう子の隣の席とかに割り当てたりするような経験が数多くあった。必ずクラスにいるでしょ、そういう役回りの人って。それが私だったわけ。だから、いじめがあったりすると、真っ先に先生に呼ばれて、「クラスはどうなってるの?どういうことで発生しているの?」とか聞かれたりしてた。いつも、なぜか、どこに行ってもそういう流れ。
もちろん、今の彼はドンくさくもないし、私なんかよりも賢い人だと思うけれど、それでもやっぱり少数派なんだよね。ここから私は、脱出できないんだな・・・って最近は感じてる。後輩にも「それはdough72さんの宿命ですよ」とかって言われ続けてきたし・・・。
多分、がんばっても届かないことの方が多いと思うし、ヤキモキすることのほうが多いとは思う。でも、信じる。非恋愛体質の人がこんな私に恋してくれたのだもの、それはある意味、スターと付き合うよりもずっと確率が低いことかもしれないじゃない?
「私は(彼氏を)もう育てたくない。完成品がほしいの!」
と、この間32歳独身女性が女性職員さんの集いで断言してた。わかる気もする・・・と思ったけれど、完成品なんてあるのだろうか。ほんの一瞬でも、一緒にいて嬉しいとか、楽しいとかそう思えたら、それは完成品とかそういうことに限らず、でもう充分でしょ。一人の楽しさと、二人の楽しさは全く違うものだもの。私は、それをほんの少しでもいいから、彼に教えてあげたいと思う。それを一番のクリスマスプレゼントにできたらいいな・・・と思う。
手のかかる子ほど、かわいい
・・・もんですよ、きっと。